情報アイランド

「情報を制する者は世界を制す」をモットーに様々な情報を提供することを目指すブログです。現在はプログラミング関連情報が多めですが、投資関連情報も取り扱っていきたいです。

簿記入門 第一回 貸借対照表

雑記ブログの方には書きましたが、今年の目標の一つは「簿記」を覚えることです。

これから少しずつ簿記について学びながら、同時に学習した内容を記事風に書き綴っていこうと思います。

まず、学習書として何を使うかですが、簿記なんてどのような本で勉強したとしても大して(本質は)変わらないでしょう。実際の記帳方法は業界によってまちまちだったりしますし。

ということで、インターネットで探して見付かった本を適当に選びました。

「段階式 日商簿記」シリーズを使うことにします。自分はゆっくり段階的に進んでいくのが好きなので、とりあえず4級から読むことにします。

基本方針として、体系化できそうなもの以外についてはあまり触れません。それらは本を読んで覚えるしかないでしょう。また、数式やプログラムを使って、(理系やプログラマーにとっての)分かりやすさを重視します。最低でも高校程度の数学がよく分かっていないと、却って分かりにくいと思いますが。

また、自分の学習がてら書くので、どうしても覚書的になり説明が不親切な部分が多くなるかと思います。

それでは早速学習に入ります。

「簿記は、継続的に行われる企業の経済活動を期間ごとに区切って、その一定時点における「財政状態」と一定期間における「経営成績」を貨幣額で明らかにすることを目的としている」

これは理系にとって分かりやすく言い換えると、

簿記では、経済活動を貨幣額に関する時間の関数として定式化して、ある時間における関数値や一定期間における差分を観察する、ということですね。

そのため、必要な数学の道具として関数や微積分が想像できます。尤も、経済活動というのは(巨視的な)自然現象のように連続的ではありませんから、形式的には微積分(D or dx/dt、∫)ではなく差分(Δ or δx/δt)や和分(Σ)を使うことになるかと思います。

また、簿記では実際の経済活動を「資産」「負債」「純資産(資本)」「収益」「費用」という五つの(数値的な)要素に抽象化/範疇化して記録や計算などを行うらしいです。

これらはみな時間tの関数です。

そこで、とりあえず資産、負債、純資産(資本)、収益、費用をそれぞれ資産(t)、負債(t)、純資産(t)、収益(t)、費用(t)と置いておきましょう。

最初はこの五つの要素について概観していくことになりそうです。

一つ目、資産。

資産とは、保有している物品や債券(の総額)です。

主な資産は以下の通りです。

 現金(t)・・・紙幣や硬貨などの金銭

 預金(t)・・・銀行や郵便局などに預けてある預貯金

 売掛金(t)・・・商品を売り渡したときの代金の未収額で、後日受け取る権利

 商品(t)・・・販売する目的でもっている物品

 貸付金(t)・・・他人に金銭を貸し付け、後日、返済を受ける権利

 建物(t)・・・店舗や事務所などの建物

 備品(t)・・・陳列ケース・営業用の机やいす・金庫・事務用パソコンなど

 車両運搬具(t)・・・営業用の乗用車やトラックなど

 土地(t)・・・店舗や事務所などの敷地

これらを合わせたものが資産(総額)ですから、

 資産(t) = 現金(t) + 預金(t) + 売掛金(t) + 商品(t) + 貸付金(t) + 建物(t) + 備品(t) + 車両運搬具(t) + 土地(t)

となります。

二つ目、負債。

負債とは、債務(の総額)です。

主な負債は以下の通りです。

 買掛金(t)・・・商品を仕入れた代金の未払額で、後日、支払わなければならない義務

 借入金(t)・・・他人から金銭を借り入れ、後日、返済しなければならない義務

これらを合わせたものが負債(総額)ですから、

 負債(t) = 買掛金(t) + 借入金(t)

となります。

三つ目、純資産。

資産総額から負債総額を差し引いた金額を純資産と言います。

 純資産(t) = 資産(t) - 負債(t)

関数の導入はここで一区切りとして、これら三つの要素によって構成される「貸借対照表」を導入します。

貸借対照表は、ある時間における、資産、負債、純資産、とその内訳を表形式にして表したものです。

資産は左側に、負債と純資産は右側に書き入れます。最後の項目の下には単線(「合計線」と言う)を引いて、その下の桝目に合計額を記入します。更にその下に複線(「締切線」と言う)を引きます。

 純資産(t) = 資産(t) - 負債(t) ⇔ 資産(t) = 負債(t) + 純資産(t)

なので、左側の合計と右側の合計は等しくなります。

貸借対照表も時間が経過するにつれて変化していくものですから、これも時間に関する関数と見做すことができます。

そこで、資産、負債、純資産、とその内訳を構造体として一纏めにし、それを改めて時間に関する関数だと考えることにしましょう。

構造体「貸借対照表」をプログラムすると以下のようになります。

public class 貸借対照表
{
    public 貸借対照表()
    {
    }

    //資産の部
    private int _現金 = -1;
    public int 現金
    {
        get
        {
            return _現金;
        }
        set
        {
            _現金 = value;
        }
    }

    private int _預金 = -1;
    public int 預金
    {
        get
        {
            return _預金;
        }
        set
        {
            _預金 = value;
        }
    }

    private int _売掛金 = -1;
    public int 売掛金
    {
        get
        {
            return _売掛金;
        }
        set
        {
            _売掛金 = value;
        }
    }

    private int _商品 = -1;
    public int 商品
    {
        get
        {
            return _商品;
        }
        set
        {
            _商品 = value;
        }
    }

    private int _貸付金 = -1;
    public int 貸付金
    {
        get
        {
            return _貸付金;
        }
        set
        {
            _貸付金 = value;
        }
    }

    private int _建物 = -1;
    public int 建物
    {
        get
        {
            return _建物;
        }
        set
        {
            _建物 = value;
        }
    }

    private int _備品 = -1;
    public int 備品
    {
        get
        {
            return _備品;
        }
        set
        {
            _備品 = value;
        }
    }

    private int _車両運搬具 = -1;
    public int 車両運搬具
    {
        get
        {
            return _車両運搬具;
        }
        set
        {
            _車両運搬具 = value;
        }
    }

    private int _土地 = -1;
    public int 土地
    {
        get
        {
            return _土地;
        }
        set
        {
            _土地 = value;
        }
    }

    public int 資産
    {
        get
        {
            return 現金 + 預金 + 売掛金 + 商品 + 貸付金 + 建物 + 備品 + 車両運搬具 + 土地;
        }
    }

    //負債の部
    private int _買掛金 = -1;
    public int 買掛金
    {
        get
        {
            return _買掛金;
        }
        set
        {
            _買掛金 = value;
        }
    }

    private int _借入金 = -1;
    public int 借入金
    {
        get
        {
            return _借入金;
        }
        set
        {
            _借入金 = value;
        }
    }

    public int 負債
    {
        get
        {
            return 買掛金 + 借入金;
        }
    }

    //純資産の部
    public int 純資産
    {
        get
        {
            return 資産 - 負債;
        }
    }
}

この構造体を使ってある時間における貸借対照表を表現できます。

次に、時間tを定義域、貸借対照表を値域とする関数を考えることになります。

ただし、簿記では任意の時間における貸借対照表を考えるということはあまりせずに、ある期間を定めて下端(「期首」と言う)と上端(「期末」と言う)における貸借対照表だけを考えることが多いようです。

また、簿記では期首から期末までの企業の経済活動(「取引」と言う)による資産、負債、純資産の変動を見るために以下のような増減表を作ります。

図を見ても分かるように、増減表というのはそれぞれの桝目に直前の値との差分を書いたものです(ただし、期首と期末の行にはその時点における値が入っている)。つまり、貸借対照表を時間に関する関数と見た時、増減表も時間に関する関数と見ると、ちょうど貸借対照表(関数)の導関数となっています。

もちろん上表では標本間隔が一定ではありませんので、「Δ = 1日」として以下のような表にした方がより数学的には厳密です。

しかしながら、このような作表方法ではあまりにも冗漫になってしまうので、先の表のように値(差分)の入らない行は省略することにします。

また、当然ですが、それぞれの行の値は互いに相殺し合い合計すると0になります(というよりは、不足したり超過したりした額が純資産に反映されると考えた方が良いかもしれない)。

これで、(期首と)期末の貸借対照表を作ることができます。

その前に、期首から期末にかけて純資産にどのような変動があったかを見定めて、これを「当期純損益」と言います。純資産が増えていれば「純利益」で減っていれば「純損失」です

上の増減表を基に作るとそれぞれ以下のようになります。

期末の貸借対照表では、当期純利益が幾らであるか明らかにするため、純資産を資本金(期首純資産)と当期純利益とに分けて記載します。

このように、期末純資産と期首純資産の差を取ることによって当期純損益を求める方法を「財産法」と言います。

よって、

 純資産(期末) - 純資産(期首) = 当期純損益

となります。

これは純粋に、期首から期末を区間とした差分の考えですね。

第一回では、貸借対照表という概念が登場しました。併せて、数学的な道具として関数概念や差分(微分)概念が登場しました。

(第二回に続く...)

pizyumi
プログラミング歴19年のベテランプログラマー。業務システム全般何でも作れます。現在はWeb系の技術を勉強中。
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